でも実はどちらも超有名な“あの時計たち”に比べれば、非常にお買い得である。
ステンレススティール製のブレスレット一体型スポーツウォッチは、特定のブランドに限ったものではないことを忘れてしまいがちである。どのメーカーでも作れるし、実際に多くのメーカーが作っている。ただし、そのなかにはデザインへの思い入れがあまりにも強く、このカテゴリーの代名詞と見なされているものがある。ロイヤル オークはオーデマ ピゲを代表する時計となっているが、多かれ少なかれパテック フィリップのノーチラスについても同じことが言えるだろう。特に最近この時計が絶えずメディアの注目を集めていることを考えるとなおさらだ。これらがこの種の時計としてすばらしい出来栄えであることは確だが、インスタ映えするこれらSS製の一体型ブレスレットウォッチだけでなく、大々的に宣伝されていないが同じデザインを採用している次のふたつの時計にも目を向けてみていただきたい。
お手頃なもの
この時計がクールな理由: SS製のブレスレット一体型スポーツウォッチが、なぜ人気があるのだろうか? そもそもブレスレットとケースが最初から一体として機能するよう設計されているため、快適に装着できる。ドレスウォッチよりもタフでありながら、同様の洗練された雰囲気がある。ダイバーズウォッチではないがスポーティでもあり、驚くほど多用途に使える。日常使いに最高のデザインだ。
そしてそれこそがティソのPRXの最高の魅力である。サイズは幅40mm、厚さ10.4mmと、まさに完璧だ。これはつけてしっくりくる時計のひとつである。少なくとも私の7.5inch(約19cm)の手首にはぴったりだ。ラグとブレスレットが一体化したデザインには思い切った下向きのアングルが採用されており、手首の細い人でも着けやすくなっている。
つけ心地には個人差がある。それは見えるものではないが、この時計で見られるのは一連のブラッシュ仕上げとポリッシュ仕上げが施された表面で、これにより実際よりもずっと高価に見える。ケース最大のファセットには金属の“目(グレイン)”を生かしたブラッシュ仕上げが施され、ケースの面取りやブレスレットのリンクの内側に施されたポリッシュ仕上げとマッチしている。
見た目のユニークさはケースだけにとどまらない。ダイヤルにはブルー、ブラック、シルバーの3種類のオプションがあり、いずれも上品でありながらカジュアルな個性を主張している。スーパールミノバが施された針、アワーマーカー、そして3時位置の日付にとって、それらは完璧な背景となっている。